営農だより2016年12月
アスパラガス採りっきり栽培
「すかなごっそ」にて売上の70%以上も 仕入れに頼っているアスパラガス!パイオニアエコサイエンスによる新しい栽培方法「採りっきり栽培」でJAよこすか葉山産アスパラガスを栽培し、所得向上を狙っていきましょう。
従来の路地栽培
- 通常10~15年程度、繰り返し立茎し、年数をかけて株を養成。
⇒病害虫防除が難しい。 - 初年度は我慢。
⇒収穫は3年目から。 - 栽培期間中は徹底した病害虫防除が必要。
特に茎枯病、斑点病、褐斑病。
⇒手間隙かかる。 - 三浦半島ではハウスが必須。
⇒設備投資に費用がかかる。
採りっきり栽培
- 初年度の1年ぽっきり!
⇒長期管理不要! - 初年度の株養成だけで、翌春採りきる!
⇒取り組みやすい! - 採りきったら、株をすき込んでシーズン終了!
⇒防除にかかる経費削減! - 暖地でも露地栽培が可能!
⇒設備投資軽減!
採りっきり栽培
●播 種
12月上旬~2月128穴プラグトレーを使用。発芽適温は28度前後。
発芽まで2 ~ 3 週間。
発芽温度28℃前後。その後20℃前後が理想
●圃場準備
排水の良い圃場を選ぶ。
堆肥4t/10a
基肥:窒素成分20㎏/10a
90㎝の黒マルチを使用。雨後のしっとりした状態でマルチを張る。
除草対策が重要。
発芽まで2 ~ 3 週間。
株間40cm・畝幅140cm
●定 植
3月中旬~4月上旬セルダイレクト定植。深植えとする。
株間40㎝
条間140㎝
茎径が3㎜を越えた頃、マルチ穴をふさぐように埋め戻す。
新規ホーラーを使うと作業効率アップ!!
葉茎が3mm を超えた頃、マルチ穴をふさぐように埋め戻す→マルチによる熱風焼け対策
●病害虫防除
5月下旬頃から生育が旺盛になるため病害虫防除。6月中旬から10月上旬までは2~3週間ごとに防除。特に長雨前後、強風後は注意。
病気:茎枯病、斑点病、褐斑病。
虫:アザミウマ類、カメムシ類、ヨトウガ等。
株間40㎝
●倒伏防止
生育が進むに従って、萌芽が徐々に太く背が高くなるため支柱とフラワーネット等で倒伏しないようにする。定植後早めの設置がポイントになります。
茎丈は2mを超えるモノも!
●養分転流
11月中旬の平均気温15~16度。最低気温10度から開始。約30日間。養分転流で来年の収量が決まる。
黄化~養分転流の様子
●刈取り
年末から年明け、黄化し茎を触ってパカパカ割れだしたら刈取る。
マルチは刈り取りと同時に外す
●収 穫
3月中旬頃~約60 日前後。20~25㎝ですべて収穫する。
3月下旬 一斉萌芽
●目標収量
1000㎏/10a
収穫収量後はすき込んで終了。
(参考)パイオニアエコサイエンス株式会社
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