営農だより2016年10月
カリフラワーの栽培について
三浦半島は国内有数のキャベツ・大根の野菜指定産地です。幾多ある野菜の中でもカリフラワーはここ5年間で共販出荷が約5倍(約5万ケース)になり、まだまだ増える可能性があります。
また直売も増え、その作型は以前に比べても様々な作型になっています。
いつ蒔くか?
カリフラワーは秋蒔きと春蒔きがあります。三浦半島では夏の終わりに蒔き、12月~2月にかけて収穫することが定番で管理作業もある程度は放任できる部分はあるでしょう。
近年ではお盆前に蒔き10月~年内に収穫する作型が増えています。暑い時期に蒔くので栽培する上でリスクは増えます。苗床での肥培管理と病害虫防除など徹底した管理は必要になります。
ここ最近では2月頃蒔き、3~5月収穫できる春どり栽培も行われています。
栽培ポイント
発芽適温が10~15℃、生育適温は20~25℃なので三浦半島では長い期間での栽培が可能になります。草勢が弱いので夏場の定植後は乾燥に注意が必要になります。涼しい環境を好み、高温には弱い性質があります。花芽を付けるために花蕾ができるまでに株を大きく育てることがポイントです。
また、定植後はたっぷりとかん水を行うとよいでしょう。乾燥に弱い野菜なので気温が高い時期に植えたときは、後の生育に影響する可能性があります。
たくさん収穫したい
収量を多くするためには、小型種にするなど時期や植える場所に合わせて品種を選ぶようにしましょう。
病害虫対策
定植後は害虫対策として寒冷紗をかけるようにしましょう。幼苗時に害虫被害(アオムシ・ヨトウムシ・コナガなど)に遭うと成長が遅れてしまいます。
また地床育苗の場合、シンクイムシやネキリムシの薬剤散布も必要です。
花蕾が大きくなり始めたら
花蕾は日光に当たり過ぎると黄色く変色してしまいます。その場合、花蕾が5㎝くらいの大きさになったら外葉で包み遮光しましょう。傷や汚れも防げますのでより綺麗な物が収穫できます。
しかし、カラー品種は花蕾を日光に当てることで色合いが鮮やかになるので遮光する必要はなくなります。
バックナンバー
- 2024年12月号
直売出荷のための食品表示 - 2024年11月号
土壌診断を活用して
施肥コストを削減しましょう - 2024年10月号
保水資材「EFポリマー」の紹介 - 2024年9月号
秋冬野菜の害虫の紹介と対策 - 2024年8月号
植物を元気にするサプリメント
「ソイルサプリエキス」 - 2024年7月号
IPMを活用しよう - 2024年6月号
極早生タマネギ栽培のポイント - 2024年5月号
盾で守る!無機銅フロアブル!
「クプロシールド」のご紹介 - 2024年4月号
JAよこすか葉山
お勧め機種のご案内
2023年度バックナンバー
- 2024年3月号
スイカ病害防除のポイント - 2024年2月号
ヒヨドリの生態と農業被害対策 - 2024年1月号
畑の雑草と粒状除草剤の使い方
~粒状除草剤の使用方法と作用メカニズム~ - 2023年12月号
キャベツの菌核病に効果的な
農薬散布 - 2023年11月号
トウモロコシの早出し技術・
トンネル早熟栽培 - 2023年10月号
海からの恵みで品質向上! - 2023年9月号
ソラマメ栽培の基礎 - 2023年8月号
冬春野菜の播種、
定植時の予防について - 2023年7月号
畑の残渣処理~分解促進資材を使い、
土壌病害の軽減や有機物の活用を~ - 2023年6月号
堆肥や緑肥などの有機物を投入して
畑に腐植を供給しましょう! - 2023年5月号
地力アップ&肥料代削減に
「緑肥」を栽培しよう - 2023年4月号
JAグループ神奈川推奨型式のご案内
2022年度バックナンバー
- 2023年3月号
ダイコン栽培における1粒播種のメリット・デメリットの比較 - 2023年2月号
ジャガイモ栽培 基礎 - 2023年1月号
白ナス袋かけ栽培について - 2022年12月号
キャベツの菌核病対策について - 2022年11月号
アシストスーツで農作業の負担を削減! - 2022年10月号
秋冬野菜の病気について - 2022年9月号
『暑さ』『乾燥』による萎れを
独自の酢酸技術で守る! - 2022年8月号
堆肥のススメ - 2022年7月号
超極早生「タマネギ マルチ」栽培について - 2022年6月号
ブロッコリーの品種を使い分けよう~品種比較結果~ - 2022年5月号
コナガ防除の混用散布 - 2022年4月号
JAグループ神奈川推奨型式のご案内
2021年度バックナンバー
- 2022年3月号
GAPの手法を取り入れて農業経営のリスクを減らしましょう~生産履歴の記帳と保管~ - 2022年2月号
かんきつ類の病気防除~適切な時期の作業で、きれいなミカン・レモンの収穫を~ - 2022年1月号
土壌診断の必要性~自作圃場の土壌を知り作物栽培に備える~ - 2021年 12月号
腐植酸肥料の活用~腐植酸の補給で元気な土づくり~ - 2021年 11月号
牛ふん堆肥を配合した指定混合肥料の販売開始について - 2021年 10月号
農薬散布時の注意事項 - 2021年 9月号
キャベツを守るために〜定植後の病害虫対策〜 - 2021年 8月号
高温乾燥によるキャベツのカルシウム欠乏について - 2021年 7月号
新しいケイ酸肥料〜試験事例から見るおすすめ商品〜 - 2021年 6月号
ニンジンを作ってみませんか〜品種比較結果〜 - 2021年 5月号
野菜の省力施肥~追肥のいらない基肥一発肥料の施用~ - 2021年 4月号
JAグループ神奈川推奨型式のご案内
2020年度バックナンバー
- 2021年 3月号
農業分野におけるドローンの技術開発と活用 - 2021年 2月号
これから播ける春どり香味野菜 - 2021年 1月号
霜に気をつけましょう - 2020年 12月号
ケイ酸肥料について - 2020年 11月号
拍動かん水装置導入による夏季果菜類(ナス、ピーマン等)の栽培 - 2020年 10月号
殺虫剤のRACコードについて - 2020年 9月号
地域ぐるみの鳥獣被害対策~私たちの野菜を守る~ - 2020年 8月号
ニラサラダスナップ栽培について - 2020年 7月号
秋ジャガイモの栽培と貯蔵について - 2020年 6月号
抑制エダマメ栽培のポイント - 2020年 5月号
MA包装について - 2020年 4月号
JAグループ神奈川 推奨型式のご案内