JAよこすか葉山_JA通信11月号
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Farming Letter8土壌診断の重要性土壌診断項目について土壌診断結果(処方箋)の見方土壌診断は人間の受ける定期健康診断のようなものです。健全な作物生育のためには、定期的に土壌診断を実施し、土壌養分含量・バランスを適正な状態に保つことが必要です。また、過剰な施肥を削減し、施肥コストの削減にも役立ちます。定期的な土壌診断の実施をお勧めします。施されています。表1に各項目の概要を示します。ンターでは、土壌診断プログラム(土壌分析値を入力すると土壌診断処方箋を出力するプログラム)を作成しており、神奈川県内の分析機関では、このプログラムで土壌診断結果(処方箋)の提供を行っています。果と基準値を比較し適正な範囲かが表示されます(図1)。右下のレーダーチャートで確認することもできます。リン酸などの過不足が現在、神奈川県内では7項目で土壌診断が実神奈川県農業技術セ上半分には、分析結中ほどには、石灰や(表1)土壌診断項目の概要※石灰=カルシウム、苦土=マグネシウム、カリ=カリウム を示す。土壌診断結果(処方箋)(図1)土壌診断結果の見方Ⅰ(分析値)土壌診断項目土壌の酸性~アルカリ性の指標。土壌が酸性、アルカリ性に偏ると根の活力の低下や肥料成分の溶けやすさが変化して養分の吸収に影響し、過剰症、欠乏症になることもあります。土壌中の肥料成分の濃い薄いの大まかな目安。土壌懸濁液の電気の通り易さで測定しています。pHEC(電気伝導度)有効態リン酸植物が利用可能なリン酸成分の指標。薄い酸に溶ける土壌中のリン酸の量を測定します。植物が利用可能な石灰、苦土、カリ成分の指標。3者の含有量とともに3者のバランスが重要。一つの成分が多すぎると他の成分が吸収できず、欠乏症状が生じることがあります。植物が利用可能な窒素成分の指標。土壌懸濁液中の硝酸形態の窒素含量を測定します。交換性塩基硝酸態窒素概要土壌診断を活用して施肥コストを削減しましょう農業技術センター三浦半島地区事務所研究課 竹たけ本もと稔みのる土壌診断は土壌の養分状態、養分バランスが適正になっているかを把握するための重要な手段です今回は、土壌診断の重要性と土壌診断結果を活用した施肥コスト削減、これまでの土壌診断データによる県内の農耕地土壌の養分実態の推移について解説します

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