JAよこすか葉山_JA通信3月号
8/15

1247高高高低Farming Letter8主な病害殺菌剤の散布時期予防剤と治療剤RACコードとはスイカの病害には、つる枯病、炭そ病、うどんこ病、つる割病、べと病および細菌、ウイルスによるものがあります。この中で雨が多いと多発する病害は、つる枯病、炭そ病および細菌病です。特につる枯病は近年多発傾向で、定植後の発病により、炭そ病や細菌病の発生にもつながることがあります。病害防除は発病前からの予防が重要です。特につる枯病はスイカのつる先がトンネルを出る前に、地際からつる先まで苗全体に殺菌剤がかかるように散布すると、その後の発病を効果的に防ぐことができます。殺菌剤は大まかに、予防剤と治療剤に分類されます。予防剤は作物体の表面に留まり、病原菌の侵入を防ぐ効果が主体です。治療剤は作物体の内部まで浸透するものが多く、発病後の進展を抑える効果があります。用機作」とする)により分類され、RACコードという記号が付与されて、殺菌剤は「FRAC」(表1)、殺虫剤は「IRAC」で記載されています。農薬は、病害虫のどこに作用するか(以降「作表1 殺菌剤のRACコード(FRAC)の例(一部)FRAC作用機作細胞骨格とモータータンパク質シグナル伝達核酸合成代謝RNAポリメラーゼIメタラキシル呼吸コハク酸脱水素酵素ピラジフルミド複合体IIIユビキノール酸化酵素Qo部位11呼吸多作用点接触活性化合物M3多作用点接触活性化合物M5作用点有効成分有糸分裂におけるß-チューブリン重合チオファネートメチル浸透圧シグナル伝達におけるMAP・ヒスチジンキナーゼイプロジオンロブラール中~高アゾキシストロビン多作用点接触活性マンゼブジマンダイセン低多作用点接触活性TPN農薬名例(略称)耐性リスクトップジンMリドミルパレード中~高アミスターダコニールスイカ病害防除のポイント農業技術センター三浦半島地区事務所 普及指導課 原はら 康やす明あき三浦半島はスイカの産地として有名ですがスイカは春から夏に栽培されるため、梅雨や台風などの影響を受けやすく降雨の多い年は病害の多発で収量が激減することがあります今回はスイカを例に、病害防除のポイントを紹介します

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る