JA通信よこすか葉山_3月号
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1粒播種における規格別出荷箱数の試算まとめの株間前後の隣接株では影響の程度が異なりますが、いずれも根部重量が増加し出荷規格が上振れすることがわかっています(表2)。欠株による隣接株への影響を考慮すると、欠株率が高いほど、全体の収穫本数が減少するとともに、3Lなどの大きい規格の出荷箱数が一定程度増加することが見込まれます(表3)。とめました。1粒播種は間引き作業を省略でき、種苗費の削減にもつながります。特に作付面積の大きい経営では省力化や作業時間の削減効果は大きくなります。しかし、複数粒播種に比べ、欠株による隣接株の規格上振れは避けられません。今回は‘福誉’ですが、品種が違っても傾向は変わらないと推定されます。出荷規格の上振れが販売額にどう影響するか、個別に判断することが必要です。気象災害による収穫本数減少、出荷規格上振れ時のダイコン販売単価の違い、作付面積の規模も考慮して一粒播種の導入について判断してください。表4に1粒播種のメリット・デメリットをま041321表3 欠株による隣接株への影響を考慮した10a当出荷箱数(試算)規格別出荷箱数(箱)可販果収量欠株率(%)0.0 1.0 3.0 5.0 11.4 9,146 11.4 9,062 11.2 8,910 11.1 8,734 1) 2021年実施試験の1粒播種のデータより試算2) 品種は‘福誉’。9月13日播種、11月22日収穫。3) 栽植密度は9,523株/10a(畝間50cm×株間21cm)表4 1粒播種導入のメリット・デメリットメリット間引き作業の削減種苗費の削減(t/10a)3L2L0.0 33.8 47.5 11.3 3.8 3.8 2L401406414423452441419397S規格外LMMSLFarming Letter98987848025242321表2 欠株の隣接株における規格別出現割合通常欠株の畝間左右隣接株0.0 40.0 42.5 12.5 3.8 1.3 欠株の株間前後隣接株13.8 62.5 18.8 5.0 0.0 0.0 1) 2021年実施試験の1粒播種のデータより算出2) 品種は‘福誉’。9月13日播種、11月22日収穫。3) 栽植密度は9,523株/10a(畝間50cm×株間21cm)出荷本数(本)3L6本入8本入10本入12本入14本入デメリット欠株の発生欠株の隣接株への影響(出荷規格の上振れ)(%)合計967 962 953 942

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