メリット①間引き作業の削減メリット② Farming Letter8デメリット①種苗費の削減欠株の発生デメリット②欠株の隣接株への影響1粒播種では間引きが不要となるため、労働時間が削減されます。2粒播種から1粒播種に変更すると、10a当たり9・5時間の作業時間削減となります（2016～2020年試験データ）。時給1071円で計算すると、1万175円に当たります。1粒播種は使用する種子量が減少するため、種苗費が削減されます。‘福誉’（税込み1万390円/8000粒）で試算すると、2粒播種から1粒播種に変更した場合、10a当たり1万2368円の種苗費削減となります（栽植密度9523株/10a）。1粒播種では必ず欠株が生じます。6年間の試験では、台風襲来がなかった場合、平均欠株率は1.4％、台風襲来があった場合、4.2％となりました（表1）。台風襲来のリスクを高く見る場合は、欠株による収穫本数の減少を高く見積もる必要があります。験結果では、欠株の畝間左右の隣接株と、欠株欠株は隣接株の生育に影響を及ぼします。試表1 1粒播種の欠株率年度201620172018201920202021平均台風なし平均台風あり平均1） 品種は‘福誉’を使用2） 2016～2021年実施試験の1粒播種のデータより作成3） 播種日は9月11～16日4） 調査は9月27日～10月4日に実施欠株率（％）1.81.04.63.81.51.42.41.44.2台風襲来状況台風24号台風19号ダイコン栽培における1粒播種のメリット・デメリットの比較農業技術センター三浦半島地区事務所 研究課 佐さ藤とう 忠ただ恭やす近年、ダイコン産地では、省力化やコスト削減を狙った1粒播種が増えていますこの技術を導入した場合のメリット、デメリットについて当所の研究成果から考えます
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