JA通信 vol.327
11/15

今回は売買契約の契約日についての説明をします。売買契約の契約日は一般的には契約書を作成した日だと思いますが、作成日より前の日を契約日とするケースも例外的にあるようです。売買契約は、民法では書面の作成が成立要件となってはいません。売ります、買います、の意思表示の合致があれば、売買契約としては成立します。そのため、過去にさかのぼって、あの日に契約をしたことにしようと売買当事者間で合意をすれば、売買契約は、そのさかのぼった日をもって成立したことになります。ただ、こうすることで当事者以外の利害関係者とトラブルにならないかについては注意をするべきです。ところで、売買契約をした後、代金支払いや登記の移転手続きに時間がかかることもあります。一般の取引でも契約をした後少し日を空けての決済になることが多いようです。農地などのときには役所への届け出や許可などに時間がかかります。こういう場合、契約当事者が高齢なときに決済時の判断力に問題が生じてしまうケースがあります。登記申請をするに当たり判断力に問題があると、司法書士らは登記申請の依頼を受けることはなく、そうなると、売り主として移転登記ができなくなり、売り主の債務不履行責任が発生してしまうことになります。登記手続きは司法書士以外でも代理して申請は可能ですが、判断力に問題がある人からの依頼ですので、本来は代理申請は法的に問題のある行為となります。契約当事者が高齢の場合には、契約日と決済日はできるだけ近い日に設定できるようにしましょう。次回から、2021年4月の民事に関する法改正について説明します。A解 説サツマイモは乾燥と高温に強く、乾燥が続き、活着が心配されるとき以外は灌水しなくてよいので、❷は誤り。窒素肥料が過度になると、つるばかりが勢いよく伸びる「つるぼけ」になるので、❸は誤り。カリ肥料の割合が高いと芋が肥大しやすくなるので❹も誤りの選択肢となります。❸リン酸肥料を多く施すと、つるばかりが勢いよく伸び❹窒素肥料を多く施すと、芋が肥大しやすくなる。12QJAが相続対策をサポート遺言信託業務取扱中遺言信託業務取扱中日本農業検定事務局『新版 日本の農と食を学ぶ 中級編』 (94ページ)より図 : 一般的な植え付け方法遺言や遺産整理の相談はJAへ詳しくは最寄りの支店へ売買についてその24JA全中・JAまちづくり情報センター顧問弁護士 草薙 一郎5月末〜6月上旬ころに定植するサツマイモ。植え付けの1週間前までに堆肥や化成肥料を施し、畝の準備をしておきます。芋づるの長さが25〜30cmで、節(葉が付いている部分)が7〜8節あり、茎が太く、葉の厚みがあるのが良い苗です。気温が15度程度になったら植え付け適期。苗がしおれていると活着が悪くなるので、30分ほど水に漬け、苗がピンとしてから植え付けます。植え付け方法はいろいろありますが、水平植えや船底植えが一般的です。芋づるの元の方の節が4〜5節は土の中に入るように植え付けます。❶サツマイモは、茎や葉の伸長と芋の肥大が並行して進む作物である。❷サツマイモは乾燥に弱いため、常に十分な灌水(かんすい)を行うことが大切である。る「つるぼけ」状態になる。正解は❶です。学び学びののひろばひろば

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る