JA通信 vol317
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Farming Letter8昨年9月下旬頃に、11月中旬収穫予定の寒玉キャベツ、グリーンスターで葉先、縁がチップバーンのように枯れる被害が発生しました。発見、対応が早ければ外葉までの被害で抑えられましたが、被害が深刻なものは結球部にまで症状が確認されました。被害株は高温乾燥により発根が不足しています。この症状は「カルシウム欠乏」によって引き起こされますが、元肥としてカルシウム資材を施用している圃場でも発生しています。これは8月、9月の「高温乾燥」により、カルシウム資材の成分溶出が不十分なことに加え、根張りが悪いことで結果的にキャベツがカルシウム成分を吸収できず引き起こされます。どのカルシウム資材を施用し、高温乾燥状況にある場合、「バイカルティ」などのカルシウム成分の入った葉面散布剤を施用してください。高温乾燥下では根からの成分吸収が不十分なため、気孔など葉の表面から吸収できる葉面散布剤は速効性があり有効です。く場合は葉面散布を行います。行う、極端な早まきを避けるなどの環境的な対策も必要です。対策として元肥と一緒に「畑のカルシウム」な苗床の管理にも注意が必要で、高温乾燥が続また発根や根張りを良くするため土壌改良を昨年のカルシウム欠乏被害原因対策高温乾燥によるキャベツのカルシウム欠乏について経済部 営農販売課 藤田 遼一昨年は夏場の高温乾燥により早い作型のキャベツにカルシウム欠乏の被害が発生しました近年は異常気象が多く、今後も注意が必要です原因と対策をご紹介します

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