JA通信 vol319
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ドリフト農薬の交差汚染散布後の飲酒まとめFarming Letter9作付けまでの期間を空けたり、また緑肥作物を間作に挟むなどの対策を講じましょう。農薬散布対象の作物以外に農薬が飛散してしまうことを“ドリフト”と言います。原因としては風や散布圧が高すぎること、飛散粒子が細かく、遠くまで農薬が飛んでしまうことなどが挙げられます。対策としては、天気予報で風速、風向きを確認したり、ネット等の遮蔽物を設置したりするなどの方法があります。また、通勤通学時間帯の人通りが多い時間帯を避けるなどの配慮も必要です。上記の事項に注意していても、農薬基準違反を起こしてしまう場合があります。交差汚染とは、ヒト・モノなどの移動で汚染が発生してしまうことを言い、例として以下のような事例が挙げられます。①農薬散布後のノズル・ホースの洗浄が甘いまま別の作物への農薬散布を行い、残留していた農薬が掛かってしまった。②農薬散布時に薬液が防除衣に掛かり、そのまま別の圃場に行き、作業を行った際に防除衣に付いていた薬液が作物に付着した。他産業では、作業場所ごとに業務を厳密に区分けすれば予防できますが、農業でそれを行うことは困難です。散布ごとに散布機・防除衣の洗浄を心掛けましょう。農薬散布後に飲酒をすると、いつも以上に酔いが回る事があります。体内に吸収された農薬を分解するために、肝臓が動いているためです。農薬散布後の飲酒には、十分注意しましょう。中毒症状が出た場合には、ラベルやチラシを持参し医師の診察を受けるか、(財)日本中毒情報センターへ問い合わせてください。する際には以上の事項に注意しつつ、安定的で安心・安全な営農活動を目指しましょう。農薬を使用農薬のラベル農薬使用上の注意点

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