JA通信 vol319
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農薬使用計画の作成・登録の確認農薬の散布残留農薬Farming Letter8作物の生産をする前には、農薬の使用計画を立てることが大切です。病害虫がどの時期に発生するかを確認し、ロ※ーテーション防除ができるような使用計画を立てます。またその際に雑草など、周囲に発生要因が存在しないか、存在する場合はそれをなくすことができるか確認し、農薬の散布回数を減らす工夫をしてみましょう。その他にも、水辺近くでの散布時には魚毒性の影響がないか。ミツバチの巣箱などがあり、ハチが近くに生息している可能性や、受粉用のハチを使用する計画がある場合には、そのハチへの影響がないかも考慮に入れましょう。また農薬の適用作物・登録は日々更新されています。現時点で使う予定の農薬が登録されているかどうか、併せて確認できると良いでしょう。※ローテーション防除とは害虫や病原体には、同じ系統の薬剤を何度も使用しているとそれに抵抗を持つものが現れることがあります。それを防ぐためには、作用機構の異なる薬剤を輪番で使用することが大切です。このことを“ローテーション防除”と言います。2020年10月号でご紹介した、RACコードを活用してローテーションを組みましょう。防除衣、防除具を使用しましょう。計量の際には、散布後に残液が出て無駄にならないように、使用量の目安を付けておきます。葉物野菜は、前作の使用農薬の影響が特に出やすいと言われています。前作の影響を受け、基準外の農薬を検出してしまうと、残留農薬基準違反となってしまう恐れがあります。これを防ぐため、適用のある農薬を使用したり、次作の農薬の散布時には、ラベルに記載されているウリ科の果菜類、ホウレンソウ・七草などの農薬散布時の注意点経済部 営農販売課 安藤 秋徒農作物の安定生産を目指すには、農薬の存在はとても重要ですしかし農薬は、使い方によっては周囲の生態系や近隣住民、近くの畑に対し影響を及ぼす恐れもあります今一度農薬を散布するに当たり、注意すべきことを確認してみましょう

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