JA通信 vol310
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SI 2021 7JATATONJANUARYえっ、これって駄目!? 世間に流布する冷え症対策でも、効果のないものはいくつもあります。体を温めるとされるショウガも生では無効果。蒸して乾燥させた場合に限り体を温めます。また靴下の重ねばきなど血流を阻害する方法は避けた方が良いでしょう。就寝時の電気毛布も、毎日使っていると日中に体の熱を放散しやすい体質になり、結果的に冷えを加速します。 熱エネルギーの確保には十分なカロリーを摂取することが大切です。タンパク質は優れた熱源になり、筋肉の維持・増強にも役立ちます。重要なのは朝食。体温や代謝を上げるため、納豆、卵などのタンパク質を積極的に食べましょう。また決まった時間に食事をすることは自律神経の安定につながります。南方原産の野菜・果物、白砂糖など体を冷やす食品は体温の高い日中に取るか、加熱調理をお勧めします。 体を温め、ストレスをほぐすため、習慣にしたいのが10分間入浴です。効果的な湯温は40〜42度。まず前半5分間、首まで湯船につかってから休憩。後半5分間は胸元までつかります。半身浴より温まり、筋肉の凝りもほぐれます。湯船の中で肩甲骨や足先などのストレッチをするとより良いでしょう。10分を超えると湯上がりの汗で冷えてしまいます。火照りを鎮めるため、入浴は就寝1時間以上前に。 血流を良くするためには、適度な運動が不可欠です。その作用は、四肢末梢タイプでは基礎代謝と筋肉量を上げ、内臓タイプでは自律神経バランスを整え、下半身タイプでは下半身の筋肉の凝りをほぐし……と、冷え症解決に向けたいいことずくめ! 同時に心肺機能が鍛えられ、熱や栄養を全身に送り出す機能も高まります。日々の仕事や家事ではあまり使っていない筋肉は多々。ぜひ意識的に動かしましょう。 冷えた足先の血行を改善するには、足指の付け根の間にある4カ所のつぼ「八風」が良いとされます。押すと痛気持ちいい点を見つけ、真っすぐに押します。全身の血行を良くするとされる「湧泉」は足の裏。足指を曲げたときにできるくぼみの中央です。こちらはゴルフボールなどを踏んで体重をかける方法が簡単です。●ウォーキング ふくらはぎは第二の心臓ともいわれ、送られた血液を足から上半身に戻すポンプです。1日15分ほど、手を大きく振ってウォーキングすれば、下半身の血流改善だけでなく、肩凝りや自律神経バランスの回復に効果的です。●ストレッチ 四肢末梢タイプと下半身タイプでは、くつろぎタイムや入浴時にストレッチをすると良いでしょう。あぐらをかいて上の足の指を手で内側に曲げて5秒。左右5回ずつ行うことで血管を開く効果があります。下半身タイプでは、お尻部分に負荷をかけるようなストレッチも有効です。食習慣入 浴運 動つぼ押しタンパク質を意識しながら1日3食をしっかり取ろう全身を温め、凝りをほぐす40〜42度の10分間入浴日々の意識的な運動が代謝を上げ、自律神経を整える自分でも手軽にできるつぼ押し足の血行を良くして冷えを解消冷えを解消するには日々の生活習慣が大切!

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