JA通信 vol.306
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地域の作物背景作物の天敵は病害虫だけではなくどう対処するかの検討(対策の進め方)⬅どのような被害があるか②集落環境調査・動物生息調査⬅実地での環境調査や痕跡確認③集落環境診断⬅獣の住みやすい環境にあるか④対策・計画づくり⬅どうしたら作物を守れるか⑤対策実行Farming Letter6横須賀市南部に位置する津久井地区は、冬から春にかけてはキャベツ、夏はこだわりかぼちゃ、秋は温州ミカン、冬はイチゴなど含め様々な味覚の揃った産地です。このように県内でも有数の野菜産地として知られていますが、鳥獣被害も市内で上位にあります。こういった中で、神奈川県は令和2年度において、「地域ぐるみの鳥獣被害対策」として「横須賀市津久井地区」を「重点取組地区」として選定しました。より深く具体的な効果を把握するために、より小さい単位での地域選抜を行い、当農協管内では出荷部会北下浦支部を主体とし、神奈川県鳥獣対策支援センター、神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所、横須賀市と連携してアドバイスなどの支援を行っていきます。毎年悩まされるのは、①ヒヨドリ②タイワンリス③アライグマの3大鳥獣による被害。また近年では、「野ウサギ」による新芽の食害が多くあります。ここ数十年は外来生物が獣害となるケースが目立っていましたが、飼育されたペット等の放棄で野生化した生物の獣害化が目立ち始めました。備  考平成31年度 野生鳥獣による農業被害調査集計表(横須賀市・葉山町・逗子市)鳥獣の種類 被害面積(a)被害率タイワンリス63.54 33.2%ミカン、柑橘類、果樹、大根など715.55 42.8%キャベツ、ブロッコリー、ミカンなど7.0%スイカ、トウモロコシ、トマト、ミカンなど9.3%キャベツ、ブロッコリー、レタスなどヒヨドリアライグマ野ウサギイノシシハクビシン8.72 88.75 200.00 87.0%タケノコ2.05 1.52 62.26 12.6%豆類、果菜類、スイカ、メロン、ミカンなど16.25 25.0%水稲23.00 タヌキカラススズメネズミ合 計参考1181.63 23.9% H30年度合計989.32 26.7%9.3%柑橘類、メロン、サツマイモ、トウモロコシ7.2%ミカン、ダイコン、メロンなど2.0%カボチャ、イチゴ①被害発生地域ぐるみの鳥獣被害対策〜私たちの野菜を守る〜経済部 営農販売課 兵野 貴志近年、鳥獣被害が増加し、イノシシなど大型動物の被害と共に小型動物の「タイワンリス」、さらに「野ウサギ」などの被害が目立ってきていますこれらは、葉物類や根菜類が播種中または定植直後の若苗をよく食し農業被害が増えていることは否めません。ここではどう措置したらよいか考えたいと思います

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