JA通信 vol304
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秋ジャガイモの需要について栽培についてFarming Letter8農産物直売所「すかなごっそ」における地場産ジャガイモの販売高は収穫が始まる4月から上昇しはじめ、新ジャガイモの旬である5・6月にピークに達した後、7月以降は減少し、10月に他産地品と逆転します。以降3月まで地場産ジャガイモの販売高は他産地品の販売高を下回り続けますが、10月以降もジャガイモ自体の販売高は一定のペースで推移していきます。(グラフ1)また、横須賀市内の小学校自校献給食における当JAへのジャガイモの注文は、昨年度1年間(3月はコロナウイルスの影響で中止)で約210㎏、そのうち約110㎏は他産地産を納品していますが、注文の時期は地場産の少ない10月以降が中心となっています。このことからジャガイモに対しては年間を通して一定以上の需要があり、給食などにおいても需要があることがわかります。や「ニシユタカ」などが秋植え品種としては一般的でJAの予約注文にも載っています。種イモの販売、納品は8月〜9月になりますが、植え付けまでに時間がある場合には高温多湿を避けて保管します。 るので定期的に確認し除去しましょう。秋植えジャガイモは暑い時期に植え付けを行うので、春のように種イモを切って植えると腐敗の原因になります。50g以下の小さい種イモについては切断せずに植え付けをしましょう。50g以上の大きい種イモについては切断せざるを得ませんが、断面は十分に乾燥させたうえで植え付けの際断面に「じゃがいもシリカ」を施すことで腐敗を抑えることができます。(表1)石灰の施用量が多いと「そうか病」の原因となるので注意します。ない場合はしっかり潅水することで出芽をさせます。を25〜30㎝間隔で置き、覆土します。植え付け後降雨が望め品種の選定は秋植えに適したものを選びましょう。「デジマ」また腐敗した種イモは混同すると健全なものまで腐敗させ土づくりについては基本的に春ジャガイモと同様です。初秋に植える秋ジャガイモは暑さが厳しいと種イモが腐敗し○品種の選定と種イモの準備○圃場の準備と植え付け60㎝から70㎝の畝の中央に5㎝程度の植え溝をきり、種イモ【グラフ1】 すかなごっそにおけるジャガイモの販売高(円)秋ジャガイモの栽培と貯蔵について経済部 営農販売課 逆井 直基数多くある野菜の中でもジャガイモは年間を通して需要の落ちにくい野菜の一つです家庭料理や給食などではその機能性と栄養価から年間を通して需要があります「新ジャガイモ」として近在地域では春堀りジャガイモを栽培する生産者は少なくはありませんが冬野菜の作付けと重なる秋ジャガイモは春のそれに比べると生産量が少なくなっています今回は秋のジャガイモについてその栽培と貯蔵方法について説明します

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