JA通信 vol301
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MA(ModifiedAtmosphere)包装とは、フィルムに特殊な加工を施し、植物の呼吸により容器内の酸素を低濃度、二酸化炭素を高濃度に調節できる包装です。植物により個体差はありますが一般的に、低酸素高二酸化炭素状態だと、植物の呼吸回数が抑制されます。植物は呼吸によって、植物自体の栄養を消費して生命活動を行っています。収穫後になると、外部からの栄養供給が望めないため、時間が経つにつれ劣化が進んでいきます。しかし呼吸回数を抑制することによって劣化のスピードを抑えることができます。この写真は、「ベジフレッシュ」と通常の防曇袋で同日に収穫・包装し、20℃条件で保管したものです。奥二つが通常の防曇袋、手前2つが「ベジフレッシュ」で包装したものです。4日経過時点で、通常の防曇袋で包装したものは黄化が激しく出てしまいましたが、「ベジフレッシュ」を使用した方は全く劣化がない結果となりました。このように、「ベジフレッシュ」包装を利用すれば格段に日持ちがよくなることが期待できます。べ、資材費が3〜4倍かかってしまう点と、野菜によっては効果が期待できないものもあります(ミカン・ニンニク等)。夏場の常温保存などでは腐敗が進行する危険があるので、あくまで冷蔵庫等での保存を前提としての利用をおすすめします。MA包装の注意点としては、通常の防曇袋に比 Farming Letter8MA包装とは植物の呼吸と鮮度の関係ブロッコリーでの例MA包装の注意点MA包装について営農販売課 安藤 秋徒すかなごっそ等、直売店での販売では、新鮮さが売りの一つになっています購入したものが家に帰ってすぐに悪くなってしまうと「○○さんの野菜はすぐに悪くなるから買うのはやめよう」と今後の購入が控えられてしまう危険性があります今回は、野菜の保ちがよくなるMA包装資材「ベジフレッシュ」についてのご紹介をいたします

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