黒芯症の発生生態防除対策耐病性の高い品種の選択夢誉春の浦夢誉YR春の浦冬みね冬みね2号品 種春宴冬みね品 種1 耐病性の高い品種の選択2 農薬の予防的散布3 施肥体系の改善三浦半島地域のダイコン黒芯症は主に黒斑細菌病菌であるPseudomonas syringe pv. maculicolaの感染によって発生していると考えられます。従来、気温が上昇し始める3月どりのダイコンで被害が目立ちましたが、近年の地球温暖化により、それより前の作型でも被害が出始めています。原因菌の潜伏場所や感染経路には不明な点が多いのですが、畑の中あるいは周辺の雑草等に潜伏していたものが生育初期に感染定着後、老化葉の脱落痕からダイコンの首部に侵入すると考えられます。黒芯症の対策としては次の3つがあります。現在、黒斑細菌病への耐病性の観点から品種育成を実施している種苗メーカーは少ないのが現状ですが、黒芯症が全国的な問題となっているため一部のメーカーは検定方法の研究を始めています。当所でも平成26年度から黒芯症発生率の品種間差異に関する試験を実施しています(図1、2)。黒芯症発生率の低い品種を栽培する場合は抽苔特性にも配慮する必要があります。品種と黒芯症発生率(2016年2月調査)黒芯症発生率(%)8020SC2-61040601002月 7日 34.1%2月 28日 62.4%2月 7日 26.7%2月 28日 61.0%2月 7日 53.9%2月 28日 90.0%2月 7日 14.1%2月 28日 55.4%2月 7日 4.0%2月 28日 18.2%※間引き後に黒斑細菌病菌懸濁液105〜6CFUを接種品種および施肥量と黒芯症発生率(2015年3月調査)黒芯症発生率(%)10302000Farming Letter8標準施肥区 0.0%減 肥 区 26.7%標準施肥区 1.7%減 肥 区 10.0%標準施肥区 0.0%減 肥 区 0.0%標準施肥区 0.0%減 肥 区 1.7%40春ダイコンに発生した黒芯症※間引き後に黒斑細菌病菌懸濁液105〜6CFUを接種図2図1ダイコン黒芯症について神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所 研究課 原 康明近年、発生が多くなっているダイコン黒芯症は出荷時の外見では判別が難しく消費者からのクレームにつながることもありますその年の天候や畑の環境も影響するため総合的な対策が重要です
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