JA通信 vol308
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医学博士・健康科学アドバイザー/福田千晶イラスト/出口由加子  〈私たちが日々の暮らしでできること〉世界的な新型コロナウイルス感染拡大によって人々の暮らしが大きく変わりました。風邪やインフルエンザなど、季節性の感染症も心配される季節です。感染症に関する正しい知識を身に付け、感染を未然に防ぎましょう。知っておきたい感染症対策感染症とは、病気を起こす小さな病原体が体内に入り込み、増殖して威力を発揮し、発熱やせき、下痢、倦怠(けんたい)感などの症状が現れる病気です。病原体には、ウイルス、細菌、寄生虫、真菌などがあります。病原体が人の体内に入る方法は2通りあります。人から感染する場合と、人以外から感染する場合です。人から感染する場合は、母体から妊娠中や出産時に子どもに感染する「垂直感染」と、感染源になる人から人に広がる「水平感染」がありますが、予防について特に皆さんが注意すべきなのは水平感染です。新型コロナウイルスなどのように、世の中に広く流行します。水平感染には「接触感染」「飛沫(ひまつ)感染」「空気感染」があります。接触感染は病原体に触れることで感染する感染様式です。梅毒や淋病(りんびょう)といった性感染症などもあります。症やインフルエンザなどがあります。せきやくしゃみで飛び散った飛沫に含まれる病原体を吸い込むことで感染します。を漂っている病原体を吸い込むと感染します。これが空気感染です。空気感染は飛沫感染より多くの人に広まりやすい傾向があります。でも感染の危険がある破傷風など土からの感染症、家畜やその生肉からの感染症、汚染された水からの感染症、蚊やダニによる感染症などがあるので注意が必要です。も、まだ多くの患者が発生しています。新型コロナウイルス感染症以外にも予防すべき感染症はいっぱいあるのです。飛沫感染には新型コロナウイルス感染結核、麻疹(はしか)などは空気中人以外から感染する場合は、農作業昔の感染症と思いがちな結核や梅毒●マスクの表側にはウイルスが付着している可能性があるため、直接手で触れないようにします。また、触ってしまった場合にはせっけんでよく手を洗いましょう。●不織布マスクは一度外したら捨てるのが基本です。食事の際などにマスクを外す場合はその前後に携帯用アルコールなどで手を消毒するようにしましょう。鼻と口の両方を確実に覆う●捨てる際は、掛けひもを持ち、マスク本体の表裏には触らないようにして外し、ビニール袋などに入れて口を縛ってからごみ袋に捨てましょう。捨てた後はせっけんで手をよく洗いましょう。ゴムひもを耳に掛ける●マスクを手作りする場合、次のことに気を付けましょう。 ①鼻と口をしっかり覆えるように ②できるだけ顔に密着させられるように ③使用したら毎日(中性洗剤などで)  手洗いして清潔に隙間がないよう鼻まで覆う●●●●● ●●●感染症対策 豆知識  マスクはせきエチケットの一つ。感染症拡大を効果的に予防するには、風邪や感染症の疑いがある人たちが着用することが重要です。ウイルス感染者からの飛沫(くしゃみなどの飛び散り)を防ぐ効果は期待できないので、過信しないようにしてください。 症状がある場合、マスクの着用は飛沫によって他人に感染させないために有効です。他人からの飛沫を防ぐ予防効果は、人が相当混み合っていない限り、あまり認められていません。 一般に市販されているマスクの素材は、大きく分けて不織布とガーゼがあります。不織布マスクは使い捨てを前提に作られているので衛生状態を保ちやすいのが特徴ですが、手に入らない場合は代用品を使いましょう。一般のマスク以外にも手作り布マスク、タオルなど口をふさげる物には飛沫を防ぐ効果があります。         1236取材協力&監修:東京都感染症情報センター http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/マスクの正しい着用方法知っておきたい感染症の基礎知識マスクの使い方

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