JA-tsushin_vol291
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Farming Letter8「シンクイムシ」や「ダイコンシンクイムシ」の通称で知られている害虫ですが、正式な名前は“ハイマダラノメイガ”です。成虫は、写真1のような姿で、体長7~9mm程度です。幼虫は、成長すると体長14mm程頭が黒く、背面に褐色の縦じまがあります。幼虫は、作物の芯(生長点)に入り込んだり、若い葉を綴って食害します(写真2、3)。作物を食害する幼虫を捕まえたとき、一見すると、うすいあめ色に見えるでしょう(写真4)。なお、幼虫はキャベツ、ブロッコリー、ダイコン、カブ、ハクサイ、チンゲンサイ、コマツナなどのアブラナ科野菜を食害します。また、同時期の栽培では、キャベツやブロッコリーよりも、ハクサイやダイコンを好むとされています。度、「シンクイムシ」とは?写真1 「シンクイムシ」成虫(県農業技術センター病害虫防除部提供)ハクサイの生長点付近を加害する「シンクイムシ」幼虫写真3 ダイコンでの被害(県農業技術センター病害虫防除部提供)写真4 ダイコンの葉を綴り、中に潜む幼虫(写真上下に撮影者の指が映り込んでいる/県農業技術センター病害虫防除部提供)写真2 キャベツでの被害(県農業技術センター病害虫防除部提供)知っておきたい「シンクイムシ」の生態と発生時期神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所 奥村 一6月号なのに「シンクイムシ」の話かい?と思われるかもしれませんが実は目立たないだけで、早い時期からわずかながら発生しているのです今回は、秋冬野菜の育苗が始まる前のこの時期に「シンクイムシ」は、いつごろから気をつけなければならないか?を中心に生態と簡単なモニタリング手法について紹介します

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