JA通信3月号 vol.288
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下旬上旬下旬上旬下旬上旬下旬上旬下旬上旬下旬上旬三浦半島に適する栽培方法とは?播種時期により収量が違う!優良品種はこれだ!△⌒○△⌒○Farming Letter8春から夏にかけてズッキーニを収穫するには露地マルチ栽培が一般的ですが、強風による葉柄の折れや降雨後の植物体の腐敗などが発生しやすく、収穫期間の短縮や収量減の原因となります。そこで、栽培期間を通してトンネル被覆することをお薦めします。資材費はかかりますが、トンネルを被覆することで春先の温度を確保でき、結果として早どりが可能となります。また、強風から植物体を守ること、雨よけにより腐敗を防止できることなど多くのメリットがあります。トンネルを被覆してズッキーニを栽培した時に安定的な可販果収量を得るためには、2月から3月に播種する必要があります。2月に播種すると収穫は4月から、3月に播種すると収穫は5月からとなり、7月まで連続して収穫することができます。一方、5月以降の播種では腐敗や病害虫の発生が増加するため、高い可販果収量を得ることができません。高温期の栽培は難しく、避けた方がよいでしょう。ニは品種特性の差異がとても大きいため、導入する品種の選定が大変重要となります。緑皮品種が‘モスグリーン’、‘グリーンボート2号’、黄皮品種が‘ゴールドトスカ’、‘イエローボート’が挙げられます。ウドンコ病などの病害虫は発生します。しっかりと防除を行いましょう。収量性や腐敗果・変形果の発生率などズッキー収量性が高く、可販果率が高いものとして、これらの品種を用いる場合でもアブラムシや2月中旬図 ズッキーニトンネル栽培の作型3月中旬5月中旬4月中旬6月中旬7月中旬○:播種、 △:定植、 ⌒:トンネル被覆、 ■:収穫期間トンネル被覆栽培ズッキーニのトンネル早どり栽培神奈川県農業技術センター三浦半島地区事務所 研究課 太田 和宏ズッキーニはウリ科カボチャ属の一年生の野菜で近年、作付面積や生産量が増加しています三浦半島では夏期の空き畑が散見されるようになりその対策の一つとして新規作目の導入を検討していますそこで、今後の需要増が期待でき、短期間に収穫できるズッキーニについて春から夏にかけて収穫できる栽培技術の確立を目指して試験に取り組みました今回はその概要をお知らせします

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