神奈川県農業協同組合中央会代表理事会長 平本 光男5 よこすか葉山農業協同組合が創立30周年を迎えられたことに対しまして、心よりお慶び申し上げます。 貴組合は、平成7年4月に三浦半島に位置する横須賀市農業協同組合と葉山町農業協同組合の合併により、2市1町を区域とするよこすか葉山農業協同組合となりました。 貴組合は、「人と自然を大切にし、地域農業の振興に努め、住みよい街づくりに貢献します」を理念に掲げられ、この理念実現のための戦略の一つとして「農活プラン」を策定し、三浦半島の温暖な気候を生かしたキャベツ、カボチャ、ダイコンなどの歴史ある露地野菜に加え、新たな品種を積極的に導入するとともに、横須賀市と連携した「よこすか野菜」のブランド化、県内トップクラスの売り上げを誇る大型農産物直売所「すかなごっそ」の運営など、農家所得の向上と持続的な農業の発展に貢献されています。 さらに、支店の統合など経営の合理化を進める一方、組合員訪問や座談会などの対話活動を積極的に行い、いただいた意見・要望と農協としての考え方を広報誌等を通じて広く組合員と共有するなど、双方向かつバランスの取れた取り組みにより、持続可能な協同組合としての組織基盤・経営基盤の確立・強化を進めています。 また、学校給食への食材提供、姉妹JAとの交流、産地間連携など関係組織との連携強化にも積極的に取り組まれ、広域的な課題解決や情報共有、新たな事業の創出を実現するなど、農業を取り巻く環境が大きく変化する中、協同の力で地域社会の期待に応え続けておられることは、組合員・役職員一体となった強い絆のもとに結集して生まれた、弛まぬ努力の賜物と、深く敬意を表するものであります。 新たな食料・農業・農村基本計画の実効性確保に向けた検討など、我が国の農業振興、食料安全保障の確保にとって極めて重要な局面を迎えていることに加え、令和7年は国連が2012年に続く2回目の国際協同組合年と定めるなど、協同組合の貢献に対する評価や期待が高まっており、引き続き貴組合が協同組合らしい事業・活動を通じ地域社会へ働きかけるとともに、協同の必要性を広く発信されますことを期待します。 結びに、今後のよこすか葉山農業協同組合の一層の発展と、組合員・役職員の皆様のご活躍を祈念申し上げ、創立30周年にあたってのお祝いの言葉とさせていただきます。発足30周年記念誌に寄せて
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