平成30年度ディスクロージャー
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業 況5.業績の概況6 わが国の経済は、企業収益が過去最高を記録する中で設備投資が増加するとともに、雇用・所得環境の改善により個人消費の持ち直しが続くなど経済の好循環は着実に回りつつありますが、海外経済の不確実性・金融資本市場の変動・10月の消費税率引き上げなどの影響から、楽観視できない状況にあります。 農業においては、国連による『家族農業の10年』の決議等や、マスメディア・経済界からの農業に対する関心の高まりはうかがえる一方、農業生産基盤の後退、農家・組合員の高齢化など基本的基調は変わっておりません。 JA経営においては、日銀の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」が継続すると見られるなど、経営収支の見通しが非常に厳しい中、第71回県農協大会においては、「『食と農を基軸として地域に根ざした協同組合』を確立・発展させる改革の継続〜農業・地域に欠かせないJAとして在り続けるために〜」を主題とし次の3項目を決議しました。 Ⅰ.地域農業振興計画等の取組みを通じた農業所得向上の実現 Ⅱ.協同の理念に基づく組織活動の展開 Ⅲ.農業振興・組織・事業を支えるJA経営の強化 このような情勢のもと、当JAでは自己改革への取組みを一層加速させ、「農活プラン」の着実な実践を通じた営農・経済事業の強化をはじめ、全正組合員への個別訪問により組合員と理事・職員の対話、酪農体験、農業塾等のイベントを通じた准組合員とJAとの関係強化に取組んでまいりました。 事業面では、販売・購買・信用・共済事業をはじめとする主要事業を積極的に展開してまいりました。販売事業では、暖冬等による野菜の安値により厳しい状況となりましたが、信用事業を主とした事業進捗により事業利益は計画を上回る結果となりました。 また、2018年6月をもってオープンより7周年を迎えた「すかなごっそ」については、オープン以来はじめて10億円の売上を下回る結果となりましたが、依然として県内農産物直売所の中でも有数の売上高を誇り生産者の所得向上、販路拡大に貢献してきました。 経営管理強化の取組みとしては、厳しさが続く経営環境や組織基盤の強化に対応するため、内部管理態勢の強化に取組むとともに、監査業務では、会計監査人監査への対応に取組み、全役職員が一丸となってコンプライアンス風土の醸成や不祥事未然防止に向けて取組んでまいりました。 3ヵ年計画の中間年度である平成30年度は、以下にご報告申し上げます各事業活動に取組んでまいりました。(1)地域住民に信頼され支持される農業への取組み ① 地域農業振興計画に基づく担い手の支援や地域農業の維持・発展のため、農業所得向上に向けた

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